researchtopic 1

カーボンナノチューブ集積体の励起子束縛エネルギー

単層カーボンナノチューブは集積されてもシャップな近赤外励起子共鳴を示す、その集積体を励起子機能材料としてが期待されています。しかし、励起子共鳴の強さを左右するパラメーターである、単一構造ナノチューブ中の励起子束縛エネルギーはまだ未解明です。今回、我々は単一構造半導体型カーボンナノチューブの集積に由来する励起子束縛エネルギーの変化を報告しました。高純度単一構造ナノチューブを分離・成膜し、一光子及び二光子分光測定を行いました。その結果、集積したナノチューブにおいて励起子のリュードベリ系列のエネルギーギャップが縮小することを観測しました。実験結果を理論計算と比較することで、ナノチューブ集積膜の束縛エネルギーは約0.26 eVであり、トルエン中に分散された孤立ナノチューブより約八割保持されていたと推定できました。本研究により、単一構造カーボンナノチューブ集積体における励起子共鳴が低温だけでなく高温でも利用可能であることを示しています。

Zhirui Liu, Taishi Nishihara*, Vasili Perebeinos*, Yuhei Miyauchi*, ACS nano, 202519, 412522–41260.

https://doi.org/10.1021/acsnano.5c14988